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冬はこまめに部屋の換気をしましょう! CO2中毒、CO(一酸化炭素)中毒とは、車内の換気もお忘れなく

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冬はこまめに部屋の換気をしましょう! CO2中毒、CO(一酸化炭素)中毒とは、車内の換気もお忘れなく

寒い冬は部屋を閉め切って暖房を入れることが多くなりますね。マンションやプレハブ構造の住宅は気密性が高く、暖房効率に優れます。その分、換気を怠ると湿気や二酸化炭素がこもりやすい性質があります。特に石油ファンヒーターなど燃焼する暖房器具を換気せずに使用しているとCO2中毒、CO(一酸化炭素)中毒のリスクがあります。そこで本稿では冬の部屋の換気の必要性、CO2中毒、CO(一酸化炭素)中毒とは、換気の方法、そして車の換気の必要性についてお伝えします。


1. 冬の部屋の換気が必要な理由

1.1. 二酸化炭素や一酸化炭素の濃度を下げ、酸素の濃度を上げる

人の呼気に含まれる二酸化炭素は、換気が不十分だと室内にどんどんたまっていきます。濃度が極端に上がると、頭がぼうっとするなどの不調につながることもあるので、定期的な換気で新鮮な空気を取り込まなくてはなりません(注1)。また、ガスや灯油を燃料とする暖房器具(ファンヒーターなど)を使っている場合は、一酸化炭素中毒のリスクもあるため、定期的な換気は不可欠となります。

(注意!)プレハブ構造の6畳一間に3人が1時間程度滞在すると計算すると部屋のCO2濃度が2900ppmとなり(大気中では400ppm前後)、ドアや窓の隙間などから多少空気が循環したとしても「眠気、集中力低下、頭痛、倦怠感、吐き気」などの症状が出る可能性があります。

1.2. 室内にこもったニオイを外に出す

家の中には、さまざまなニオイの原因物質が存在しています。これらが混ざり合ったものが、いわゆる生活臭と呼ばれるものです。壁紙や布製品にしみついてしまうと簡単に消すのは難しいので、特に調理をした後などの一時的な匂いを換気することで追い出すことができます。

1.3. 室内にこもった湿気を外に出す

空気が乾燥しやすい冬でも、窓に結露が発生すれば、その周辺には余分な湿気がたまってしまいます。また、室内干しをしたり、加湿機を必要以上に使ったりして湿度過多になり、そのまま放置しているとカビやダニが発生する要因となるほか、家具を傷める可能性もあるので、換気をして外へ逃がすことが大切です。

1.4. ホコリや花粉、ウイルスなどの有害物質を排出する

室内の空気には、ホコリや花粉、カビ、ウイルスなど、さまざまな有害物質が存在しています。こうした物質も、換気をすることで外に出すことが可能です。

1.5. 新鮮な空気を取り込んで、気分転換をする

暖かい部屋にずっといると身体を動かすのが億劫になって運動不足になりがちです。ときどき換気すれば気分も変わり身体を動かすことが容易になります。

2. 二酸化炭素中毒、一酸化炭素中毒とは

2.1. 二酸化炭素濃度と人体への影響

以下の表のように、気密性の高い部屋で換気せずに大人数が過ごしたり、ガスや灯油を燃焼させる暖房器具を使用すると、人体への影響の可能性があります。

二酸化炭素濃度

人体への影響

参考例

250-1,000ppm

0.025%-0.01%

大気中および換気が十分な屋内の通常濃度

屋外。ときどき換気しながら部屋で過ごす等

1,000ppm以上

(0.1%以上)        

倦怠感、頭痛、耳鳴り、眠気、集中力・認識能力の低下

換気が不十分な部屋で過ごす等

2,000-5,000ppm

0.2%-0.5%

頭痛、眠気、倦怠感、注意力散漫、心拍数増加、吐き気

換気が不十分な部屋で複数人が過ごす等

10,000ppm以上

1%以上)

眠気、頭痛の増加、認識能力の低下、二酸化炭素中毒の可能性

換気が不十分な部屋でガス・灯油の暖房器具を使用する等

30,000ppm

3%以上)

呼吸困難、頭痛、吐き気、視覚減退、血圧・脈拍上昇

換気がほとんどない密閉空間で人や燃焼機器が長時間稼働している状況

80,000ppm以上

5%以上)

めまい、意識喪失、最終的に死に至る

密閉空間+人の密集や燃焼・ドライアイス使用など特殊条件下

100,000ppm以上

10%以上)

意識喪失、呼吸困難、中枢麻痺、死亡の可能性

同上

 

2.2. 一酸化炭素(CO)中毒とは


2.2.1. 一酸化炭素(CO)中毒では死に至る場合がある

一酸化炭素中毒とは、不完全燃焼で発生する一酸化炭素(CO)を吸い込むことで、血液が酸素を運べなくなり全身が酸欠状態になる症状です。無色・無臭のため気づきにくく、重症化すると命に関わります。

密閉された部屋でガスや灯油など燃焼する暖房器具(ファンヒータなど)を使用した場合、致死的な事故として報告されているのは主に一酸化炭素(CO)中毒です。換気不足や機器の劣化による不完全燃焼で CO中毒事故が多数発生しています。

2.2.2. 暖房器具の他、炭や調理器具・設備も原因となる

  東京消防庁によれば、令和2年から令和6年までの過去5年間で、住宅、共同住宅において30件の一酸化炭素中毒事故が発生しています。月別では1月、12月、2月の順で多く発生しています。炭(七輪・火鉢や囲炉裏)、調理器具・設備(ガスコンロ、ガス給湯器など)、暖房器具が主な発生源です。

図 一酸化炭素中毒事故の原因

「住宅で起きる一酸化炭素中毒事故に注意!」(東京消防庁)より

https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/nichijo/co.html

2.2.3. 一酸化炭素中毒の症状 眠ってしまったら危険!


軽度の一酸化炭素中毒では、頭痛、吐き気、めまい、集中力の低下、嘔吐、眠気、協調運動障害が起こります。ほとんどの場合、軽度の一酸化炭素中毒は新鮮な空気を吸うことで回復します。

中等度または重度の一酸化炭素中毒では、判断力の低下、錯乱、意識消失、けいれん発作、胸痛、息切れ、低血圧、昏睡などが起こります。そのため犠牲者の多くは自力で動くことができなくなり、救助が必要になります。

重度の一酸化炭素中毒は多くの場合死に至ります。まれに、重度の一酸化炭素中毒が回復したようにみえても、数週間後に、記憶障害、協調運動障害、運動障害、抑うつ、精神症(遅発性の精神神経症状)が現れることがあります。

一酸化炭素中毒が危険なのは、患者が眠気を中毒の症状だとは認識しないことがあるためです。その結果、軽度の中毒患者が眠ってしまい、重度の中毒や死に至るまで一酸化炭素を吸い続けてしまうことがあります。暖炉や暖房器具を使用して、長時間にわたって軽度の一酸化炭素中毒になっている場合、その症状をインフルエンザやその他のウイルス感染症など、別の病気の症状と間違えることがあります。

MSDマニュアル「一酸化炭素中毒」より


3. どのように換気をすればよいか

 

3.1. 換気時間は、1時間に5分〜10分を目安に

換気の時間や頻度は家の広さや窓の数などによっても変わりますが、“1時間に5分〜10×2が目安と言われています。24時間換気システム(注)が設置、稼働している場合はこの限りではありません。

(注)2003年の建築基準法改正で、シックハウス症候群によって起こる健康被害予防のために新築住宅(大規模リフォームを含む)への設置が義務化されました。住宅の場合2時間で家/部屋の空気が機械換気設備で入れ替わることが求められています。

図 24時間換気システム 東京都大田区「効果的な換気方法」より

  https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/hoken/eisei/sumai_soudan/kanki.html

3.2. 2か所以上の窓を開けるなど、空気の通り道を考えて換気する

2か所以上の窓を開けるなど、空気の通り道を考えて換気する

空気の入口と出口を設ける必要があるので、対角線上にある2か所以上の窓を開けるなどして、空気の通り道をつくるようにしましょう。窓が1か所なら反対側のドアを開ける、換気扇を回すなどして空気が通るようにしましょう。

図 冬場の換気方法 東京都大田区「効果的な換気方法」より

 https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/hoken/eisei/sumai_soudan/kanki.html

3.3. エアコンを設置している場合

エアコンは立ち上がりのときに最も電力を必要とするので、換気で窓を開けるたびに切っていると、余計な負荷がかかるので、エアコン暖房はつけたままで換気を行います。(熱は暖かいところから冷たいところに移動する性質があるので、冬のように室内外の気温差が大きいときは、短時間で効率良く空気を入れ替えることができます。)。なお、一部には換気機能付きエアコンも販売されています。


4. 車中の換気も忘れずに

4.1. ドライブ中の換気

自動車の車内は密閉空間に近いため、乗員が呼吸することで二酸化炭素が増え、長時間走行では眠気や集中力低下を招きます。特に運転者にとっては事故リスクにつながります。また、内気循環モードを長時間使うと酸素が減り、疲労感や頭痛の原因になります。

さらに、窓を閉め切った状態では飛沫やウイルスが滞留しやすくなります。

このため、内気循環ではなく外気導入にする、窓を少し開ける(対角線上の窓を数センチ開けると効率的に空気が入れ替わります。)、休憩時にドアを開けるなどして、換気をしましょう。

4.2. 車中泊のときの換気

大人2人が車内で6時間就寝した場合、車種や密閉状態によってはCO₂濃度が屋外の3倍以上になることもあります。

冬は冷たい空気が入ることで体温が下がるため、換気に対して慎重になりがちです。しかし、密閉状態が続くと二酸化炭素濃度が高くなりやすく、頭痛や眠気を引き起こす原因となります。外気の侵入を最小限にしつつ換気を行うには、対角線上の窓の隙間を数センチだけ開ける「対角換気」が効果的です。

また、車の窓枠にフィットするスリムタイプの「ウィンドウファン」があり工具なしでも数分で設置可能な点が評価されています。さらに、USB給電対応で省エネ設計のモデルを選べば、長時間の稼働も安心です。

 

5. 消棒Rescue®を車内消火に用いる場合のCO2濃度は?

消棒Rescue®は自動車用緊急脱出支援用具として、シートベルトカッターとドアガラス破砕チップを装備するとともに、自動車火災等消火用として二酸化炭素(CO2)消火機能を備えています。

狭い室内の軽自動車内で「消棒RESCUE®」を使用しても、CO2(二酸化炭素)は人体へ影響の出る1/4程度(約1%弱)の濃度にしかならないので、安心してご使用いただけます。ただし火災燃焼によるCO2(二酸化炭素)、CO(一酸化炭素)の発生があるので、消火剤(CO2)放出後は速やかに車の外に出るようにしましょう。





【関連コラム】冬に火災が起きやすい理由は?火災の原因や発火箇所を抑えて対策しよう(2025年版)

https://www.syou-bou.com/media/2025/11/20/97
 

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