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線状降水帯とは?発生のメカニズムと対応

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線状降水帯とは?発生のメカニズムと対応

いよいよ梅雨のシーズンです。この時期に危険なのが線状降水帯の発生です。毎年20件前後の線状降水帯発生情報が発表されていますが、とくに気温が上がり積乱雲が発生しやすい梅雨後期に大きな被害をもたらす傾向があります。本コラムでは、過去の事例を振り返りつつ、線状降水帯の発生のメカニズムや線状降水帯が発生した場合の対応についてお話しします。

1.線状降水帯がもたらした大きな被害

近年、日本では線状降水帯による大規模な災害が毎年のように発生しています。

2021年 静岡県熱海市土石流災害
20217月、静岡県熱海市では記録的な大雨によって大規模な土石流が発生しました。住宅地を大量の土砂が襲い、多数の死傷者が発生しました。この災害では、梅雨前線の活動が活発化し、線状降水帯による猛烈な雨が長時間続いたことが被害拡大の一因とされています。

2023年 九州北部豪雨
福岡県や大分県などでは、線状降水帯による猛烈な雨が発生し、河川の氾濫や広範囲の浸水被害が発生しました。道路冠水により車両が立ち往生するケースも相次ぎ、短時間で状況が急変する線状降水帯の危険性が改めて認識されました。
2024年 能登半島豪雨
2024年には石川県能登地方で線状降水帯が発生し、記録的な大雨となりました。地震被災地が再び豪雨に見舞われたことで、土砂災害や浸水被害が拡大しました。

令和5年九州北部集中豪雨(消防庁資料)

2.線状降水帯の発生のメカニズム

線状降水帯とは、発達した積乱雲が列を作り、同じ場所に次々と流れ込むことで、非常に激しい雨が長時間続く現象です。通常の大雨は、雨雲が移動すれば雨も弱まります。しかし線状降水帯では、新しい積乱雲が次々と発生するため、同じ地域で猛烈な雨が降り続きます。イメージとしては、「積乱雲の列車」が同じ線路の上を次々と通過するような状態です。

線状降水帯が発生する主な条件としては、暖かく湿った空気が大量に流れ込む、上空の大気が不安定になる、積乱雲が発達しやすくなる、風向きが一定になるなどがあります。

特に梅雨時期は、日本付近に暖かく湿った空気が流れ込みやすく、線状降水帯が発生しやすい季節です。

線状降水帯の怖さは、数時間前までは普通の雨だった場所が、短時間で避難困難な状況に変わる点にあります。

3.線状降水帯が発生したらどうする?

3-1.線状降水帯の発生を知るには

気象庁では、線状降水帯が発生する可能性が高まっていることを発生の23時間前を目標にお知らせする「線状降水帯直前予測」の運用を、令和85月下旬から新たに開始することとしています。この結果「線状降水帯情報」については以下の段階があります。

①「気象解説情報(線状降水帯半日前予測)」で、半日前に線状降水帯の発生リスクを知ることができます。これは府県単位で発表されます。まずここで、危険な大雨になるかもしれないと察知してください。

②次に、発表されるのが、新たに始まる「気象防災速報(線状降水帯直前予測)」です。この情報は地域ごとの発表で、2~3時間以内に線状降水帯が発生するおそれのある地域がより詳細にわかります。危険な場所にいる場合は、この段階で安全な場所への避難を検討してください。

③最後に発表されるのが「気象防災速報(線状降水帯発生)」です。この情報が出たときはすでに災害危険度が高くなっています。周囲がすでに危険な状況になっている場合は、無理に避難場所などに移動せず、安全な2階以上に移動するなど、適切な避難行動を取るようにしてください。

④これらの情報を含め、気象情報、防災情報については、テレビ、ラジオ、スマートフォンの防災アプリ、気象庁ホームページ、自治体の防災メール、SNSの防災情報で確認するようにしてください。

3-2.防災気象のレベルと避難行動

令和8年より、以下のように災害の種類ごとに警報のレベルが整理されています。

また、以下のようにレベルに応じた行動指針も示されています。

気象庁「防災気象情報を活用する組織向けのご案内」より

3-3.車を使う場合

線状降水帯では短時間で道路が冠水する場合があります。特に危険なのが、アンダーパス、川沿い道路、低地、地下駐車場です。車は水深が浅く見えても走行不能になることがあり、状況によってはドアが開かなくなる危険もあります。

無理な車移動は避け、冠水路には絶対に進入しないことが重要です。水深が浅く見えても、冠水した道路には近づかないようにしてください。

アンダーパス(北九州市)

4.まとめ

近年は毎年のように全国各地で被害が発生しており、「自分の地域は大丈夫」とは言えない時代になっています。重要なのは、「危険になってから避難する」のではなく、「危険になる前に備える」ことです。

テレビやスマートフォンなどで最新情報を確認し、早めの避難や安全確保を心掛けましょう。

【参考コラム】
激しい雨 なぜ人は逃げ遅れるのか -水害時の判断ミス-

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株式会社ワイピーシステム

著者情報

株式会社ワイピーシステム
消棒シリーズ マーケティング部門

日々の防災分野で役立つコラムを発信。
経済産業省「新連携」事業全国第1号認定を得て、二酸化炭素消火具「消棒®」シリーズを開発し製造販売しています。

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