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ワイヤレスイヤホン事故はなぜ起きる? ― 発火・やけど・充電ケースに潜む危険 ―

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ワイヤレスイヤホン事故はなぜ起きる? ― 発火・やけど・充電ケースに潜む危険 ―

近年、ワイヤレスイヤホンは通勤や通学、オンライン会議などで欠かせないアイテムになっています。しかし、その便利さの一方で、発煙や発火などの事故が発生していることをご存じでしょうか。

消費者庁によると、20202024年度の5年間で、ワイヤレスイヤホンに関する発熱・発火等の事故は64件報告されています。これは、スマートウォッチ(46件)や携帯用扇風機(26件)よりも多い件数です。さらに、事故の約76%は充電中に発生しています。

本コラムでは、ワイヤレスイヤホンの事故原因や注意点について解説します。

(消費庁ニュースリリース(令和7年10月2日)より)

1.ワイヤレスイヤホン事故例

ワイヤレスイヤホンの事故としては、次のような事例が報告されています。

【事例1
4年前に購入したワイヤレスイヤホンが充電後に発火し、一緒にかばんに入れていた水筒などを焦がした。

【事例2
ワイヤレスイヤホンを使用中に発煙・発熱し、首をやけどして衣服が焦げた。

【事例3
ワイヤレスイヤホンを充電したまま出かけたが、帰宅したら充電器が爆発したようになっており床が焦げ、部屋中に粉が散っていた。

消費者庁ニュースリリース(令和7102日)

また、近年は一部メーカー製品でリコールも実施されており、消費者庁は重大製品事故として公表しています。

消費者庁「ワイヤレスイヤホン」リコール情報

2.なぜ事故が起きるのか

ワイヤレスイヤホンには、小型のリチウムイオン電池が搭載されています。リチウムイオン電池は小型で大容量という優れた特徴がありますが、落下による内部損傷、圧迫、高温環境、経年劣化などによって内部短絡(ショート)子が発生すると、異常発熱や発火につながることがあります。


特にワイヤレスイヤホンは、ポケットに入れる、カバンに放り込む、床に落とすといった扱いを受けやすく、知らないうちにダメージが蓄積していることがあります。

3.実は危険なのは充電ケース

ワイヤレスイヤホンというと本体ばかりに目が向きますが、実際には事故(発熱、発火等)の多くが充電中に発生しています(64件中37件)。ワイヤレスイヤホンは、本体だけでなく充電ケースにもリチウムイオン電池が内蔵されており、充電ケースは小型のモバイルバッテリーのようなものです。

充電ケースは、
・毎日充電を繰り返す
・カバンの中で持ち歩く
・夏場の車内に放置される
といった状況にさらされる可能性があります。

また、落下や圧迫、高温環境によって電池が劣化することもあります。外観に異常がなくても、内部が損傷している場合があるため注意が必要です。

充電ケースを家庭用電源に接続したまま就寝したり、炎天下の車内に放置したりすることは避けましょう。高温※や電池の劣化は発熱や発煙、発火につながるおそれがあります。

※ 製品評価技術基盤機構(NITE)によれば、リチウムイオン電池は気温が上がる6月~8月にかけての事故発生件数が最も多くなっています。

4.発火だけではないワイヤレスイヤホン特有の事故

ワイヤレスイヤホンの事故は火災だけではありません。例えば、発熱によるやけど、イヤーピースが耳の中に残る事故、小さな子どもによる誤飲事故なども発生しています。

特に乳幼児がいる家庭では、イヤホン本体やイヤーピースを手の届かない場所に保管することが大切です。

5.こんな症状が出たら交換を

以下のような症状がある場合は使用を見直しましょう。

□ 長期間使用している(目安34年以上)
□ ケースが熱くなる
□ 充電時間が長くなった
□ 使用時間が短くなった
□ 落としたことがある
□ 本体やケースが変形している※
□ 異臭がする

異常を感じたまま使用を続けると事故につながるおそれがあります。

※ 膨らんだリチウムイオン電池が発火するまで(NITE資料)

6.ワイヤレスイヤホンが発火したときの対応

製品が発火したなどの場合は、まずは離れるなどにより自身と周囲の人の身の安全を確保してください。火勢が収まった後など、可能であれば、小型の製品は、消火器※を使う、大量の水をかける、水をためたバケツに投入するなどして被害の拡大を防ぐことが望ましいです。

なお、少量の水をかける程度では、かえって火勢が増すおそれがあり危険なため、注意してください。大きな火炎により対処が困難と判断した場合は、直ちに119番通報してください。

※消棒Rescue®は、二酸化炭素(CO2)を用いたエアゾール式簡易消火具として、初期消火に対応します。

7.廃棄時にも注意

不要になったワイヤレスイヤホンを一般ごみに混ぜて捨てると、ごみ収集車やごみ処理施設で火災が発生する原因になります。

リチウムイオン電池を内蔵した製品は、自治体や販売店が定める方法で処分してください。NITEや行政機関も、リチウムイオン電池製品の誤った廃棄による火災事故に注意を呼び掛けています。

【参考コラム】
「夏場に要注意、リチウムイオン電池は暑さに弱い、モバイルバッテリー、携帯扇風機など」

株式会社ワイピーシステム

著者情報

株式会社ワイピーシステム
消棒シリーズ マーケティング部門

日々の防災分野で役立つコラムを発信。
経済産業省「新連携」事業全国第1号認定を得て、二酸化炭素消火具「消棒®」シリーズを開発し製造販売しています。

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