高速道路などでやむを得ず緊急停車する際、「停止表示器材(停止表示板)」の設置が法律で義務付けられています。停止表示器材といえば、反射式や灯火式の「三角停止板」が一般的ですが「サイズが大きくて収納場所に困る」「設置するとき車外に出なければならず危険」などの不満を持つ人も少なくないようです。
こうした不満を解消する商品のひとつに、「パープルセーバー」という停止表示灯があります。パープルセーバーとは、具体的にどのような商品なのか、ここで紹介しましょう。
目次
1.パープルセーバーとは?
パープルセーバーとは、紫色の強力な光で後続車に自分の存在を知らせる停止表示器材です。光源にはLEDを採用しており、集光レンズにより遠く離れた場所からも認識できるようになっています。
パープルセーバーを開発・販売しているのは、カー用品メーカーのエーモン工業株式会社です。カー用品店やホームセンターなどで購入できます。
道路交通法の基準を満たす停止表示器材
パープルセーバーは、三角停止板と同じく、道路交通法に適合した商品です。
ご存じの通り、高速道路などで緊急停車する際には停止表示器材を設置しないと、故障車両表示義務違反として処罰されます。パープルセーバーは、法令で定められている「紫色の光が点滅する(道路交通法施行規則 第九条の十七、十八)」装置ですから、三角停止板の代替品として使用できます。
2.パープルセーバーの特長
他の停止表示器材と比べて、パープルセーバーには以下のような特長があります。
視認距離が長い
一般的な反射式の三角表示板は、視認距離が200mくらいといわれます。これに対してパープルセーバーの視認距離は、昼間で約300m、夜間は約800mもあり、より遠くの後続車に知らせることが可能です。
時速100kmで走る車の場合、三角表示板は現場に到達する約7秒前に気づくのに対し、パープルセーバーは約28秒前(夜間の場合)と早く気づかせることができ、事故を防ぎやすくなります。
コンパクトで収納しやすい
片手で操作できるコンパクトなサイズも、パープルセーバーの特長です。ドアポケットやグローブボックスにも収納できます。三角表示板のように、収納しているトランクまで取りに行く手間も省け、より迅速に後続車へ知らせることができます。
また、車だけでなくバイクにも設置可能です。
使い方が簡単
パープルセーバーは、ボタンを押すだけで紫色の光が点滅します。三角表示板のような組み立ては不要です。
また、パープルセーバーの底面には強力マグネットが付いており、車内からルーフに設置するだけで後続車に知らせることができます。
車外に出て設置する必要がないため、安全性にも優れた停止表示器材です。
3.パープルセーバーのユーザー体験談
パープルセーバーのユーザーレビューから、商品の口コミ情報をまとめました。
軽くて使いやすい
三角停止板は重くてかさばるため、パープルセーバーを購入しました。サイズは、中型のモバイルバッテリーくらいですが、重さはスマホより軽く使いやすそうです。
二次事故防止に役立つと確信
右直事故に遭遇した際に、パープルセーバーが活躍しました。車のルーフに取り付けるため三角停止板より高い位置に設置でき、遠くからでも認識されることから二次事故の防止に役立つと確信しました。
ツーリングする人なら備えたいアイテム
コンパクトなのに遠くからでも目立つため、万一の備えに最適です。高速道路でツーリングすることが多い人には、ぜひ備えてほしい一品です。
バイク用と車用に2個購入
バイク用と車用に2個購入しました。バイクは路肩に停車してもスペースを取りませんが、夜だと後続車に認識されない危険があります。パープルセーバーで、追突事故を回避できたらと思います。
簡単に使えて緊急時でも焦らずにすむ
高速道路で緊急停車するときに必要なのと、後続車にわかりやすく伝えるためにも、パープルセーバーを持っておいて損はないと思います。使い方も簡単なので、緊急時にも焦らずに使えそうです。
※参考:Amazon カスタマーレビュー
4.これがあれば安心!車・バイクの安全アイテム
パープルセーバーのほかにも、万一の事故やトラブル時に役立つ車載アイテムはあります。車内に常備しておくだけでも安心感を得られますので、以下の商品もぜひご検討ください。
消棒Rescue®
消棒Rescue®とは、「ガラス粉砕ハンマー」「シートベルトカッター」「小型二酸化炭素消火具」を備えた、車用緊急脱出ツールです。
ガラス粉砕ハンマーは、車の水没時など車内に閉じ込められたときに使用。最低限のエネルギーでガラスを破砕できるように設計されており、力の弱い人でも確実に割れる性能を保持します。
シートベルトカッターは、1本あたり2秒未満で切れるカッターで、迅速な脱出をサポートします。
車やバイクが火災を引き起こしたときには、小型二酸化炭素消火具を使用。消防法に準拠した消火具で、ガソリン車やハイブリット車、電気自動車などのバッテリー火災にも有効です。
「割る」「切る」「消す」の3つを備えた消棒Rescue®は、自動車用緊急脱出支援用具に関する国家規格「JIS D5716」の認証を受けており、大手自動車メーカーでも採用実績があります。
パンク修理剤
パンク修理剤とは、特殊な薬剤をタイヤ内に注入することで穴を塞ぎ、一時的に空気の漏れを抑えられる応急処置用のアイテムです。スペアタイヤの交換作業より手間がかからず、簡単かつ迅速に処置できるため、万一のパンク時に有効です。最近の車には、パンク修理剤を標準搭載した車も多くみられます。
なお、薬剤の影響でタイヤ内部のゴムが溶けることもあり、長時間・長距離の走行はできません。一時的な対処として使うものですから、使用後はタイヤ交換が必要です。
5.まとめ
緊急停車時に停止表示器材を設置するのは、「後続車に一早く気づかせることで二次事故を防ぐ」ためです。実際に事故にあった際には、落ち着いて行動するのが難しくなります。そんなときでも、簡単に使えて車内にいながら後続車に伝えられるパープルセーバーがあれば安心でしょう。
他の安全アイテムも含め、万一に備えて携行されてはいかがでしょうか。