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二酸化炭素消火器・粉末消火器はどんな火災で使う?消火器の種類と違い・設置基準を解説(2026年版)

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二酸化炭素消火器・粉末消火器はどんな火災で使う?消火器の種類と違い・設置基準を解説(2026年版)

 火災の種類や建物の用途が多様化し、2022年当時と比べても火災リスクは大きく変化しています。特に電気火災・リチウムイオン電池火災・EV車両火災の増加により、消火器の選び方はより重要になっています。本記事では、2026年時点の情報をもとに、消火器の種類・使い分け・設置基準をわかりやすく解説します。

1.火災の種類(A・B・C火災)と近年の変化

火災は次の3種類に分類されます。

  • A火災(普通火災):木製品・紙・繊維製品・ゴム・樹脂などが燃える火災
  • B火災(油火災):ガソリン・灯油・てんぷら油などが燃える火災
  • C火災(電気火災):電気設備や器具、配線、通電中のコンセントなどが燃える火災

 近年の傾向として、スマホ・モバイルバッテリー・電動工具・EVなどに使われるリチウムイオン電池(LiB)火災が急増しています。これらはC火災と分類されます。この火災は内部の「熱暴走」が原因のため、一般的な消火器では完全鎮圧が難しく、初期段階では「冷却」「延焼抑制」が重要とされています。 
【写真】モバイルバッテリーの発火(製品評価技術基盤機構(NITE)より)

2.消火器の種類

消火器の種類は、充填されている消火剤に応じて「粉末消火器」「二酸化炭素消火器(不活性ガス消火器)」「水消火器」「泡消火器」の4つにわけられます。それぞれの特徴をみていきましょう。

粉末消火器

最も普及しているタイプで、ABC火災に対応します。火元を消火剤が覆い窒息させることにより鎮火します。なお、粉末消火器は浸透力が弱く完全に消火できない場合がありますので、再燃防止に努める必要がある点に注意が必要です。
【メリット】 
・幅広い火災に対応 
・即効性が高い 
・価格が比較的安い 
【デメリット】 
・粉が広範囲に飛散し、機械・食品・精密機器に大きなダメージ 
・復旧コストが高い 

☑2026年の注意点 
・LiB火災には「延焼抑制」はできるが、熱暴走の停止は不可

二酸化炭素消火器(不活性ガス消火器)

二酸化炭素消火器とは、不活性ガス消火器の一種で、二酸化炭素ガスが持つ酸素遮断及び冷却効果で消火する消火器です。BC火災に強く、特に電気火災に適します。

【メリット】
・不導電性で電気火災に最適 
・放射後に残渣ゼロ
・精密機器・サーバー室・工場ラインに向く 
【デメリット】 
・密閉空間で大量使用すると窒息リスク (人が常時いる場所、不特定多数が出入りする場所への設置制限有り)
・重量があり扱いにくい

☑2026年の追加ポイント
EVの高電圧系統火災に対して、初期抑制として有効とされています。

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水系消火器(強化液・中性強化液・純水系)

水系消火器とは、純水に潤滑剤を混ぜた消火剤で鎮火させる消火器です。充填物によって「強化液消火器」「中性強化液消火器」「水(浸潤剤等入)消火器」などの種類があります。また、この後に紹介する「泡消火器(機械泡消火器)」も、水系消火器の一種です。

水消火器は、A火災に用いられることが多く、浸透性と再燃防止効果に優れている点が特徴のひとつです。また、消火剤に使用する水は塩類を含まない純水ですから、消火後の残留物はほとんどありません。電気伝導率が低いことも特徴で、C火災での消火も可能です。ただし、漏電により被害が広がるおそれがあるため、復旧時には注意が必要です。

【メリット】 
・再燃防止に強い 
・粉末より後処理が容易 
【デメリット】 
B火災(油)には(油が飛散して延焼を促すおそれがあるため)不向きな製品が多い 

☑2026年の追加ポイント 
・LiB火災に対しては「冷却」により延焼抑制が可能

泡消火器(機械泡消火器)

泡消火剤とは、水消火器の一種で、泡状の消火剤が火元を覆うことによる窒息効果や冷却効果によって消火する消火器です。

消火器内にはアルカリ性液と酸性液が充填されており、容器を倒して化学反応させることで、泡を噴出させます。

AB火災に対応し、特に油火災に強いです。
【デメリット】
C火災(電気)には使用不可です。水ベースのため感電の可能性があります。 

エアゾール式簡易消火具(CO₂タイプ含む)

消防法上は「消火器」とは別枠の簡易消火具に分類されます【根拠:消防法 第21条の163】。

特徴
・内容積1L以下のエアゾール容器 
・初期消火に特化 
・電気火災に強い製品が多い(CO₂タイプなど) 

【メリット】 
・軽量・コンパクトで扱いやすい 
・残渣がほとんど残らない 
・車載・家庭・オフィスの初期消火に向く 

【デメリット】
・内容量が少ないため、初期消火専用
・大規模火災には不向き   

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3.火災種類別の適応消火器(A火災・B火災・C火災とラベルの色の違い)

改めて、火災の種類別に適した消火器の対応表をまとめました。

>一般社団法人日本消火器工業会「火災種別と薬剤と特性種別の対応表」より引用

日本で提供される消火器には、「A火災(普通火災)」「B火災(油火災)」「C火災(電気火災)」のうち、どの火災に適しているかを示す3種類の「適応火災マーク」が色分けされて表示されています。このマークを見て、火災の種類に応じた消火器を使いわけることが大切です。適応火災マーク|左から「普通火災用」「油火災用」「電気火災用」

・白…A火災(普通火災)
・黄…B火災(油火災)
・青…C火災(電気火災)

>「電気火災の消火方法」について

 

消火器のサイズ

ABC消火器は、薬剤重量によって、次のように型がわかれています。

・3型(1㎏)
・4型(1.2㎏)
・5型(1.5㎏)
・6型(2㎏)
・10型(3㎏)
・20型(6kg)

4.消火器の使い方

いざという時のために、消火器の使い方を覚えておきましょう。
消火器の使い方は「PASS」の頭文字を使った方法で覚えることが推奨されています。

 

P(Pull)

消火器の安全ピンをしっかりと握り、引き抜いて、消火器が作動する準備を整えます。

A(Aim)

消火器のノズル(またはホース)を火災の根本に向けます。
ただし、火災から適切な距離(通常は約2から3メートル)を保ちながら行ってください。
炎の上部ではなく、燃焼している物質の最も熱い部分を狙うことが重要です。

S(Squeeze)

消火器の操作レバーを両手でしっかり握り、強く押し下げます。
これで、消火剤が噴射されます。

S(Sweep)

ノズルを左右に振りながら、火災の根本を狙って消火剤を噴射し続けましょう。
火が消えるまで、この動作を続けてください。

5.消火器の設置基準

消防関係法令では、消火器の設置が義務付けられている建物を細かく定めています。

設置対象となる建物は、「面積に関係なく設置が必要な建物」「延面積150㎡以上の建物」「延面積300㎡以上の建物」の3種に大きくわけられます。

また、消火器の設置本数は、各建物の面積や構造(耐火構造か否か)、危険物や指定可燃物の数量、消火器の能力単位などに応じて決まります。

消火器の設置場所も「通行や避難に支障がない場所であること」「防火対象物から歩行距離20m以下(大型消火器は30m以下)に設置すること」「床面からの高さ1.5m以下に設置すること」など細かく規定されていますから、消防関係法令に従い設置することが求められます。

消火器の設置義務に関する詳細は、以下のページよりご確認いただけます。

>一般社団法人日本消火器工業会「消火器の設置義務」

消火器の設置が義務付けられている建物では、6カ月に1回の法令点検および報告書を作成して管轄の消防署に報告することも義務付けられています。

もちろん、火災やボヤにより消火器を使用した場合にも、報告が必要です。ただし、簡易消火具に関しては報告の義務はありません。

☑ 2024〜2025年の消防法改正により、以下が追加されました。

■ 設置義務のある建物 

・従来の基準に加え、リチウムイオン電池を大量に扱う施設が新たに追加されました【消防法施行令 2024年改正】 

■ ピクトグラム

2025年改正で位置表示(ピクトグラム)が義務化【消防法施行規則 2025年改正】

■ 点検・報告 

2024年以降、電子報告が可能に【消防庁通知「消火器点検・報告の電子化」2024 

6.まとめ

・粉末消火器は万能だが、精密機器には不向き 
CO₂消火器は電気火災に強いが、重量がネック
・水系は冷却に強く、LiB火災対策として注目
・エアゾール式簡易消火具はコンパクト・軽量で、家庭・車載・オフィスの初期消火に適しています。
・モバイルバッテリーなどリチウムイオン電池(LiB)の火災リスクを考えると、「法定の消火器」+「身近な場所の簡易消火具」の二段構えがお勧めです。初期消火で重要な役割を果たす消火器ですが、使い方を誤るとかえって被害を大きくする原因になります。適合する火災の種類や使い方なども、日ごろから確認しておくことも大事でしょう。

消火器によっては、使い方の難しい商品もあります。いざというときに迅速に対応するうえで、消火器とは別に「エアゾール式簡易消火具」を準備するのも一手です。

ワイピーシステムでは、軽量で女性や高齢者でも使いやすい二酸化炭素消火具「消棒Rescue®」を提供しています。消火剤には食品添加物の二酸化炭素を使用。安全性が高く、消火効果も十分に発揮します。身近なところに潜む電気火災のリスクに対応するうえでも、消防法に準拠した「消棒Rescue®」をぜひご検討ください。

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株式会社ワイピーシステム

著者情報

株式会社ワイピーシステム
消棒シリーズ マーケティング部門

日々の防災分野で役立つコラムを発信。
経済産業省「新連携」事業全国第1号認定を得て、二酸化炭素消火具「消棒®」シリーズを開発し製造販売しています。

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