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自動車からの緊急脱出

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自動車からの緊急脱出

 

自動車からの緊急脱出が必要なとき

自動車から緊急脱出をしなければいけない場面の詳細について説明します。

水没事故

台風による大雨やゲリラ豪雨※1、さらには東日本大震災のときのような津波※2により車が水没するリスクは日常に潜んでいます。
交差する鉄道や道路などの下を通過するため、周辺の地面よりも低くなっている道路(アンダーパス)などは特に冠水しやすく、車が水につかってしまう事例はよく発生します。
車は水に浸かると、水没の深さによりドアに圧力がかかってドアが開かない状態になったり、車のマフラーから浸水して電気系統がショートしてパワーウィンドウが作動しない状態になったりします。
また、海水に水没した場合、電気系統がショートして車両火災を引き起こすおそれがあります、 さらに、水に流された車が他の車や電柱など硬いものに衝突してエアバックが作動し、シートベルトがプリテンショナーにより強く締め付けるということもありえます。

こうしたとき、通常の方法では車からの脱出が困難になる場合があります。また運転者は自分だけでなく同乗者の安全をいかに確保するのかを考え、対処する必要があります。

※水害の事例  車の水没時の対処法 https://www.syou-bou.com/media/2022/06/01/27

交通事故

交通事故は年々減少傾向にありますが、それでも年間事故発生件数40数万件、死傷者数50数万人と日常的に遭遇しえる件数だといえます。
交通事故の態様は様々ですが、自動車が一定の衝撃を受けた場合、人体保護のためエアバックが作動するとともにシートベルトがきつく締められる機能になっています。追突事故に巻き込まれ、あるいは車が横転し車のドアが開かない、シートベルトが外れないというケースを想定しておく必要があります。

また、事故により車両火災が発生、高速道路における事故など、事故や周囲の状況によっては、一刻も早く車から脱出する必要があるでしょう。

自動車火災

自動車の火災は、高速道路での玉突き事故、震災で津波により流された車から出火する事例などの他、漏れた燃料やオイルへ引火エンジンルーム内へ置き忘れた布切れからの出火、バッテリーのケーブル先端の部品が緩みショートが発生しオイル等への引火、フロントウインドウに透明の吸盤を貼り付け凸レンズ効果により可燃物が発火(収れん火災)など様々なものがあります。
トラックなどについては消火器の搭載が義務付けられているもののありますが、一般の乗用車については消火器が常備されておらず、火災が発生したらハザードランプの点灯、路肩側に駐車、119番に通報、運転者及び同乗者の脱出などの対応を取る必要があります。

なお、当社の消棒®シリーズ商品については車に搭載し初期消火を行えるものもあります。

自動車火災について 

他の車の救済

自動車事故によって緊急脱出が必要となるのは自分の車両だけとは限りません。他の車両との事故によって相手の車の搭乗者を救済する必要がある場合があります。
また、車両走行中に事故車両を発見し、その搭乗者を救済できる場合があるかもしれません。自動車緊急脱出支援ツールを装備しておくと、こうした救済を可能にし、又は容易にできる場合があると考えられます。

自動車からの緊急脱出方法

次に、具体的な自動車からの緊急脱出方法について説明します。

ロックされたシートベルトを切断する

衝突事故などにより、シートベルト・プリテンショナーが働き、シートベルトが瞬時に巻き取たれ、身体上体の前方移動を素早くおさえ、乗員を保護します。
このときのシートベルトの締付けはかなりきつく身体を動かせない状態がしばらく続きます。
一刻も早くシートベルトの拘束から解放されるためには、シートベルトカッターが付いた緊急脱出支援ツールを使って切断する方法がお勧めです。
また、切断できる人は、同じ状態の同乗者のシートベルトを同様に切断する必要があります。したがって、シートベルト切断カッターは、同乗者×2本(腰、肩)のシートベルトを切断する耐久性が必要となります。

窓ガラス、ドアガラスを破砕する

浸水、水没、事故などにより車に閉じ込められたときには電気系統の故障でパワーウィンドウが動作しないことがあります。
マニュアル操作によってウィンドウを開閉する場合でも事故の状況によっては操作できないこともあり得ます。こうした状況のときにはドアガラスを破砕する必要があります。
運転手席、助手席を含むドアガラスは強化ガラスになっている場合が多いです。強化ガラスは風圧に強く、手などの通常の力では割れない構造になっています。
他方、硬い突起で一点に力を集中すれば粉々に砕け散ります。緊急脱出支援ツールはこの構造を踏まえて高い硬度の突起をツールに付けてドアガラスを割るようになっています。
自動車からの緊急脱出の場合には1枚だけでなく複数のガラスを割る必要があることもあり得ます。  

なお、フロントガラスは合わせガラスといい、二つのガラスの間に樹脂フィルムが挟まっている構造のため、強化ガラスの破砕と同様の方法では、脱出可能な状態になりません。

合わせガラスは静粛性などからドアガラスへの採用が増えており、自動車購入の際にはドアガラスが強化ガラスなのか合わせガラスなのかを確認※しておくことが大切です。

※ 「強化ガラス」は、“JISマーク”の付いた自動車用ガラスでは、JISマーク付近に「T」または「TP」の表記があります。
合わせガラスは、“JISマーク”の付いた自動車用ガラスでは、JISマーク付近に「L」または「LP」の表記があります。

火災を消火する

車両火災の発生個所としては、エンジンルーム、マフラー部分、車両内、荷台などがありますが、乗員定員11名以上の車両、危険物を載せた車両、積載重量が大きい車両などの他には通常消火器は常備していません。
当社商品の一部には初期火災可能な商品があり、エンジンルーム火災、車両内火災、荷台火災などの初期消火が可能となっています。
当社商品は二酸化炭素ガスによる消火のため消火対象を汚さない、電気ショートを起こさないという利点があります。

他の車両からの救済

他の車両の搭乗者の緊急脱出を援助する場合、想定される最も多いケースはまず窓ガラスを外から破砕することから始まると考えられます。
その場合、搭乗者の安全を考慮した上で破砕することが大切です。またドアガラスが合わせガラスの場合には、通常の破砕方法では割れないことを認識しておく必要があります。
シートベルト切断については搭乗者が行動可能な場合には緊急脱出支援ツールを渡して搭乗者に切断してもらう、そうでない場合には援助者が切断することになります。
当社商品の中で初期消火可能な商品については、他車両の初期消火も可能ですが、火の勢い強い場合、火が広がっている場合などにおいては、119番通報を含め、搭乗者の脱出を優先させてください。

緊急脱出支援ツールに求められること

緊急脱出が必要な場面と、その方法について説明してきました。
では、次に自動車に装備する緊急脱出ツールに求められることについて説明します。

シートベルト切断、ガラス破砕機能

自動車からの緊急脱出には、シートベルト切断とガラス破砕機能の両方が備わっている必要があります。

手の届くところに設置できること

車両事故においてエアバックが作動し、シートベルトが締め付けている状態では身体が自由に動かせない状態になっていることが想定されるため、緊急脱出支援ツールは身体が動かせない状態でも手の届く範囲に設置されている必要があります。
また、シートベルト切断→ガラス破砕という順序が想定されるため、両方の機能が一体となったツールであることが望ましいといえます。

耐久性、低温、高温でも性能に支障をきたさないこと、丈夫なこと

運転者のみならず同乗者の脱出を支援するためには、複数のシートベルト(人数×2本)を切断できること、複数のドアガラスを破砕できる耐久性、頑丈さが必要です。
また、車の中で真冬や真夏を含む長期間保管されるため、低温状態、高温状態、及び温度差が大きい環境に耐えるための性能が求められます。

火災消火について

自動車には高温がなる部分及び電気系統があるため火災のリスクが存在します。
また、室内には可燃物があり収れん火災(ペットボトルなどが太陽光を集めて可燃物を高温にして発火に至る火災)などの火災リスクもあります。このため消火器設置義務のない普通の乗用車、トラックにおいても消火能力のあるツールを備えておくと安心です。

お薦め商品

緊急脱出ツールに求められることを解説しました。
では、具体的にどのような製品を求めればいいのかについて説明します。

JIS規格品 認証と適合について

自動車からの緊急脱出支援ツールが「万が一」のときに機能を発揮できないと人命にかかわることになります。
このため、2016年9月に国家規格としてJIS D 5716が制定されました。 同規格では、シートベルト切断機能、ガラス破砕機能を持つ製品の性能、耐久性、対衝撃性能、対温度性能、保管性を定める他、生産品質の面からの要件を詳細に記述しています。
なお、JIS規格品(認証品)とは、第三者機関による試験及び工場審査により認証番号を付与された製品を表し、JIS適合品とは、自社試験によりJIS規格を満たすと自称している製品を示しています。

JIS D5716とは https://www.syou-bou.com/media/2022/06/01/28

消棒RESCUE®のメリット

当社の消棒RESCUE®は、JIS D5716認証品(認証番号JQ0318004)です。
シートベルト切断機能、ガラス破砕機能に加え、初期消火可能な「消火機能付加型」とされています。 この製品は、専用ホルダーによりドアポケットに固定設置され、持ち換えずにシートベルト切断とドアガラス破砕が可能となっています。
持ち易く頑丈な製品なので、いざというときに取り扱いやすく、他車両からの搭乗者脱出支援ツールとしても安心して使用できます。

商品詳細ページ https://www.syou-bou.com/products/products_03.html

消棒ライフセーバー®のメリット

当社の消棒ライフセーバー®は、JIS D5716認証品(認証番号JQ0321004)です。シートベルト切断機能及びガラス破砕機能を備えています。
この製品は、専用ホルダーによりドアポケットに固定設置され、持ち換えずにシートベルト切断とドアガラス破砕が可能となっています。持ち易いため、いざというときに取り扱いやすく、他車両からの搭乗者脱出支援ツールとしても安心して使用できます。
また、軽量でスタイリッシュなデザインのため、自動車旅行やバスでの旅行での携行用としてもおすすめです。

商品詳細ページ https://www.syou-bou.com/products/products_04.html

その他の自動車初期消火対応製品について

当社の消棒®及び消棒miny®は、自動車にも設置可能です。実際に荷物を汚さないための消火用としてご設置されているお客様もいらっしゃいます。
なお、当社の消棒®、消棒miny®及び消棒RESCUE®は、「エアゾール式簡易消火具」として、消防法令の消火能力、耐久性、耐低温性、耐高温性、耐衝撃性などの要件を満たす製品として届出された商品です。

消棒®詳細ページ  https://www.syou-bou.com/products/products_01.html
消棒®miny詳細ページ  https://www.syou-bou.com/products/products_02.html

株式会社イーウェル 運営会社ロゴ

著者情報

株式会社ワイピーシステム
消棒シリーズ マーケティング部門

日々の防災分野で役立つコラムを発信。
経済産業省「新連携」事業全国第1号認定を得て、二酸化炭素消火具「消棒®」シリーズを開発し製造販売しています。

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